台風対策

台風の基礎知識

台風とは、熱帯地方の海上にできる低気圧のうち、中心気圧の最大風速が17.2m/秒以上になったものをいいます。平均的な台風のもつエネルギーは広島、長崎に落とされた原子爆弾の10万個分に相当するといわれています。

台風が接近すると、気象台より台風の強さと大きさ、現在位置、予想進路、中心付近の風速などが発表されますので、情報をよく聞き、風水害に備えましょう。台風の大きさは、「強風域(風速15m/s以上の半径)」で決められ、強さは「中心付近の最大風速」によって決められます。台風は、最後には低気圧になりますが、台風並の雨と風で被害をもたらすことがありますから、引き続き警戒が必要です。台風は、平均して年間27個程度発生し、そのうち平均3個が日本に上陸しています。

台風の強さと大きさ

強さ

階級 最大風速(m/秒)
強い 最大風速33m以上~44m未満
非常に強い 最大風速44m以上~54m未満
猛烈な強さ 最大風速54m以上

大きさ

階級 最大風速(m/秒)
大型(大きい) 風速15m以上の半径が500Km以上~800Km未満
超大型(非常に大きい) 風速15m以上の半径が800Km以上

雨量と降雨の状況

1時間の雨量と降りかた

1時間の雨量 人の受けるダメージ
10以上20mm未満 ざーざーと降る
20以上30mm未満 どしゃ降り
30以上50mm未満 バケツをひっくり返したように降る
50以上80mm未満 滝のように降る(ゴーゴーと降り続く)
80mm以上 息苦しくなる圧迫感がある。恐怖を感ずる。

風と被害の状況

速(m/秒) 被害の程度
10以上15未満 取り付けの不完全な看板やトタン板が飛び始める。
15以上20未満 ビニールハウスが壊れ始める。
20以上25未満 鋼製シャッターが壊れ始める。風で飛ばされた物で窓ガラスが割れる。
25以上30未満 ブロック塀が壊れ、取り付けの不完全な屋外塗装がはがれ、飛び始める。
30以上 屋根が飛ばされたり、木造住宅の全壊が始まる。

台風にどう備える?

近年は、治水事業が進み、大河川の氾濫等は減っていますが、開発等により都市開発等により都市部の保水能力が低下し、都市部での水害が増加しているほか、丘陵地や急傾斜地を利用した宅地造成により、新たながけが形成され、土砂災害による被害が大きくなる傾向にあります。また、アウトドアレジャーの普及に伴い、上流域に降った雨による増水により、川の中州などに取り残される等の被害も増えています。

ふだんの備え

  • わが家の補修と点検をしておく屋根瓦が割れたり、ずれていないか
    ・へいや看板がこわれていないか
    ・雨どいや側溝にゴミがたまっていないか
    ・テレビのアンテナがぐらついていないか
  • 風で折れたり、電線に触れたりするおそれのある木の枝は切っておく
  • 停電に備えて、懐中電灯・ローソク・携帯ラジオを用意しておく
  • 避難場所(市立の小・中・高校など)を確認しておく

台風が近づいてきたら

  • テレビ・ラジオで気象情報を聞く
  • たてつけの悪い窓や雨戸は、針金で補修しておく
  • ガラス窓にはビニールテープを張り、割れても飛び散らないようにしておく
  • 断水に備えて、飲料水をためておく
  • やむをえず外出する場合は、家の人に行き先、連絡方法を知らせておく

避難のしかた

  • 火の始末をする
  • ヘルメット、帽子で頭を保護する
  • 荷物は最小限とし、必ず歩いて避難する
  • 防災関係者の指示に従う

こんなときはどうしたら?

アウトドアレジャーのとき

家族で計画していた夏休みのキャンプなのに、台風がきてしまった。子供も楽しみにしているし、せっかく休暇も取ったんだから……大丈夫、事故なんておきないさ……。

悪天候時の自然の中は、普段は想像できない危険でいっぱいです。せっかくの楽しい記憶を悲劇の日記に変えないためにも、勇気を持って中止しましょう。

台風の強さと大きさ

最近は、都市部の保水機能の低下や、ヒートアイランド現象等の影響による気象の不安定化等により、都市部における水害が深刻化しています。特に局地的な集中豪雨による地下への浸水は、不意打ちとなって襲ってくるため、パニックに陥りやすく深刻です。台風のときには、地下部への立ち入りを避けましょう。

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